Japanische Klassiker mit Furigana
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あめんちあ
あめんちあ
富ノ沢 麟太郎
Lesen Sie あめんちあ von 富ノ沢 麟太郎 (とみのさわりんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 41.594 Zeichen · 83 Bildschirme
「君、部屋のなかに閉籠っているので、散歩がてらそこへ行ってみ給え。
」
「そこと言うと――」
「困るね、その態度では。
中学校の教師にでもなろうという者が。
――博士はそこの顧問だ……」
「中学校?」
「うむ、君はリーダーの二を教えるようになるだろう。
多分そうだろう。
」
「おれが?」
「君、困るな――」
「解った!」
彼は答えた。
そうして自分の身にふりかかっている就職口の件について、最初のところから訊き返してみる考えであった。
彼はただこのことに興味を感じたに過ぎなかった。
一面彼は面倒なことが持ち上って来たと考えないでもなかった。
そうして就職口を探し廻っているというそんな幻滅的なことに苦しめられるのは、彼自身としても嫌いなことであったから、就職を強いられることについてなどは一層かなりの反感をもった。
彼は親友の顔を※めた。
何のためにこんなひがみが湧いたのか、彼自身にも解らなかった。
しかし彼はいつか就職口のことを、青沼へ依頼したことがあった。
彼はそのことを忘れていた。
彼が忘れるのも無理はない筈であった。
もう一年以上も前のことであったから。
――彼は親友の心を尊重しなければならなかった。