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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるニュー・フェイスへのてがみ

あるニュウ・フェイスへの手紙

岸田 国士

Lesen Sie あるニュウ・フェイスへの手紙 (あるニュー・フェイスへのてがみ) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.146 Zeichen · 96 Bildschirme

Aozora Bunko

それは、戯曲は、その本質から言って、散文とはっきり区別されるべきもので、対話の形式のなかに、或は時として、リリシズムを、そして、常に、必然的に、優れたエロカンス(雄弁と訳しておく)を含まなくてはならぬ、ということの、非常にわかり易い、最も典型的な一例が示されたのだ、ということです。

西洋では、希臘以来、この「エロカンス」即ち「雄弁」は一つの技術、或は芸術として、広い意味での「文学」の一ジャンルであったことは、君もご承知の通りです。「雄弁」の教養は、それ以来、哲学者に限らず、ヨーロッパ人の市民生活のひとつの基盤となったと同時に、文学のあらゆる様式のなかに自然に混入し、浸透し、ついに、十九世紀に至り、散文の独立、純化の運動によって、そのことが厳しく指摘され、戒められるという状態にまでなっていました。

しかし、僕の見るところ、ヨーロッパの小説や評論に、いわゆる「エロカンス」の要素がなくなったかといえば、決して、そうとばかりは言えません。極端な演説口調は、それ自身あまり結構なものではありませんから、心ある散文作家の文体にその影をひそめるのは当然なことです。