Japanische Klassiker mit Furigana
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あるひのれんげつに
ある日の蓮月尼
岡本 かの子
Lesen Sie ある日の蓮月尼 (あるひのれんげつに) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.878 Zeichen · 25 Bildschirme
僕は連れて来る最初に、連れて丈けは来るが決して談話であなたを妨げないようにと、堅く約束したんです。だのに――。
蓮月 ――(鉄斎の言葉を抑えるように)この世捨人の尼に、あなた方のような青年が聞くことがあるのですか。
(蓮月、轆轤台の前を立ち部屋の方に来る。そこで炉の釜の湯の様子を見て茶を入れ二人に勧め、縁に近く来て坐る。)
蓮月 ――鉄斎さんのお友達の方、まあ、それじゃ言ってごらんなさい。お答え出来ますかどうか、何にもわたくしは知りませんが。
亀田 ――(実直な青年らしくひどく切口上になって)失礼ですが、じゃ伺います。僕は鉄斎君からあなたの事はしじゅう聞いて居りますが、あなたは理想を死後の世界にもとめる厭世家であって、なぜ陶器を作って売ったり、歌の短冊を書いて売ったり、この現実に一生懸命に働いて居られるのですか。
蓮月 ――働かなければ喰べられないではありませんか。
亀田 ――いやあなたのは喰べる程度以上に、何か働くと云うことに価値を認めてやって居られるように見えるのです。本当の厭世家なら、もうこの現実には望みを断ったのだから、働いても仕様が無い筈を、あなたはせっせと働いてお出でになる。