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Japanische Klassiker mit Furigana

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いたずらこぞうにっき

いたずら小僧日記

佐々木 邦

Lesen Sie いたずら小僧日記 (いたずらこぞうにっき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.226 Zeichen · 128 Bildschirme

Aozora Bunko

奥様がキャッといって払い落したら、今度はテーブルの上を向うの端まで走って行った。

高が小鼠一疋じゃないか。泣いたり、哮えたり、気を失ったり、テーブルを転覆したり、御丁寧にランプまで砕して騒ぎを入れるには当らない事だ。お春さんは衣服を少し破き、お歌さんは手を火傷した。きっと此れから当分は乃公と口を利かないだろう。他の人達も乃公を恨むだろう。けれども乃公は返す返すも言って置く――高が小鼠一疋じゃないか。

乃公を叱る時にお父さんは何時でも斯う言う。

「乃公は子供を叱りたくないが、仕方なしに叱るのだ。叱られるお前よりか叱る乃公の方が何程苦しいか知れない。ちっと気をつけて叱らせないようにしろ」

先生も昨日斯う言った。

「私はお前さんを罰したくはない。けれどもお前さんが可愛い。どうかしてお前さんを善い人間にしてやりたいと思うから、仕方なしに罰するのです。愛の鞭です」

此筆法で行くと畢竟怒りたくはないけれども怒るというのだ。乃公だって左様だ。ちっとも叱られたか無いが、仕方なしに叱られる。少しは気をつけて叱らないようにするが宜い。叱るのは向の事で、叱られるのは此方の分だ。