Japanische Klassiker mit Furigana
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いたずらこぞうにっき
いたずら小僧日記
佐々木 邦
Lesen Sie いたずら小僧日記 (いたずらこぞうにっき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.226 Zeichen · 128 Bildschirme
彼の書生の胸はごうごういっている。妙な奴だ。その中に急病人が出来たというので、森川さんは書生を連れて出て行った。僕が帰るまで此椅子に坐って凝っとしているんだよと言ったから、乃公は其通りにしていた。終には首が取れやしないかと思う程欠伸が出た。
やっと帰って来たなと思ったら、左様じゃなかった。何処かの女中がお薬を戴きに上ったんだ。乃公は何の薬が宜いか知らないが、赤い奴が減法に綺麗だったから、その赤いのを注いでやった。
すばらしい皮の箱があったから、大方宝石だろうと思って開けて見たら、大きな医刀だった。光芒電閃春尚お寒く光っている。さぞ能く切れるだろう。何か切って見よう。桜の木を切ったって嘘さえ吐かなければ宜いんだ。
ところへ又何人かやって来た。能く人の来る家だ。今度は十歳ばかりの女の子が手に刺を通して抜いて貰いに来たんだ。今に先生が帰るからお待ちなさいと言ったけれど、痛がってばかりいるから、乃公も見るに見兼ねて療治にかかった。
一寸医刀の端が尖ると身体を動かす。動かないようにと言っても、子供だから聞分けがない。動くと切りますよって驚かしたら、泣き出して尚お動いた。