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Japanische Klassiker mit Furigana

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いとこどうし

いとこ同志

宮本 百合子

Lesen Sie いとこ同志 (いとこどうし) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.760 Zeichen · 16 Bildschirme

Aozora Bunko

芳子さんは、はっきりと、

「決して致しません」

と云いました。

「そうでしょう。なさらないでしょう。けれどもよくお気をおつけなさい」

これだけのお話で其時はすんでしまいました。

けれども、それから後、芳子さんには訳の分らない事が沢山起りました。

時々、友子さんは、何か折があると、妙な当こすりのような事を云って見たり、一緒に遊んでいた政子さんをいきなり、

「貴女此方へいらっしゃいね、私共と遊びましょうよ」

と云いながら、別な方へ連れて行ったりさえしました。

政子さんは、そんな時後から独りで考えると、真個にお気の毒な事をしてしまった、芳子さんはさぞ淋しかったであろうと思うのですけれども、皆がそうして呉れる時にきっぱりと、

「皆一緒に遊びましょう、芳子さんも一緒に」

と云う丈の勇気は、政子さんにありませんでした。

学校でさえそう云わなかったのですから、家へ帰ればなおそんな事を云い出す時が見付かりません。友子さんや、友子さんのお仲よしの人々が多勢で来ると、政子さんは自分の思う通りには何一つ出来ない心持に成ってしまうのです。

政子さんが思った通り、芳子さんは勿論淋しゅうございました。