Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
いわゆる「はんせい」はわれわれをすくうか
いわゆる「反省」は我々を救うか
岸田 国士
Lesen Sie いわゆる「反省」は我々を救うか (いわゆる「はんせい」はわれわれをすくうか) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.229 Zeichen · 15 Bildschirme
がその行為の上に蔽いかぶさるからである。「反省」をむきだしにする悪趣味を、われわれはいつの間にか身につけたというよりほかはない。
「卑下」の感情は、もちろん、被圧迫階級の持ち前であるとされる。しかし、われわれ日本人の場合は、さういう社会的な原因もないとは云えないが、それよりも、やはり、三百年来の道徳教育が、民衆の日常生活のなかへ、一つの簡易な作法の形式としてこれを植えつけたのである。
その証拠に、われわれ日本人の「卑下」は、必ずしもつねに強者に向つて示されるとは云えない。いわゆる「目上」に対する必要以上の卑下は別として、われわれは、なんでもないときに、口癖のように、「卑下」を意味する表現を使うことは周知のとおりである。ところがそれとはまた違つた意味で、われわれは互に、神経質な「反省的辞令」を交換する場合が多い。そして、こういう場合こそ、われわれは、どうにもならぬ自尊心のふくらみに身をまかせ、最も自尊心の安否を気にかけているときである。即ち、かゝる「卑下」こそ、病的で横暴な自尊心を満足させる唯一の逃げ道なのである。「先き廻り」であり、「予防線」である。