Japanische Klassiker mit Furigana
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おきくとおとうと
おきくと弟
小川 未明
Lesen Sie おきくと弟 (おきくとおとうと) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.188 Zeichen · 5 Bildschirme
あの小さいのに、どうして、そこを通うことだろうと思うと、彼女の心は、暗くなりました。
「そんなに雪が降るの?」と、正ちゃんは、目をまるくしたのです。
「たくさん降ります。三尺も四尺ももっと降ることがあります。」と、おきくは答えた。
「たいへんだね。」
「たいへんでございます。」
「どんな雑誌をとっているの……。」と、正ちゃんは、雑誌を見ながらききました。
「弟ですか? 雑誌なんかとっていません。貧乏で、とってやることができないのですもの。」
これをきくと、正ちゃんは、だまっていましたが、本箱の中から、幾冊かの雑誌を取り出してきて、おきくの前に置いて、
「僕の読んだ、古いのだけど送っておやりよ、ね。」と、しんせつにいいました。
「ああ、それはいいことだよ。」と、正ちゃんのお母さんもそばからいわれました。
「どんなにか、喜ぶことでしょう。」と、おきくはいって、いくたびも頭を下げたのです。
みんながやすんでから、彼女は自分のへやにはいって、ふるさとへ出す手紙をしたためました。それには、
「いまいる家の坊ちゃんは、やさしくて、おりこうで……。」と書いて、弟にいってやろうとしましたが、彼女は、ふと筆を止めて、考えました。