Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おさん

おさん

太宰 治

Lesen Sie おさん von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.343 Zeichen · 21 Bildschirme

Aozora Bunko

(変ったお方になってしまった。いったい、いつ頃から、あの事がはじまったのだろう。疎開先の青森から引き上げて来て、四箇月振りで夫と逢った時、夫の笑顔がどこやら卑屈で、そうして、私の視線を避けるような、おどおどしたお態度で、私はただそれを、不自由なひとり暮しのために、おやつれになった、とだけ感じて、いたいたしく思ったものだが、或いはあの四箇月の間に、ああ、もう何も考えまい、考えると、考えるだけ苦しみの泥沼に深く落ち込むばかりだ。)

どうせお帰りにならない夫の蒲団を、マサ子の蒲団と並べて敷いて、それから蚊帳を吊りながら、私は悲しく、くるしゅうございました。

二

翌る日のお昼すこし前に、私が玄関の傍の井戸端で、ことしの春に生れた次女のトシ子のおむつを洗濯していたら、夫がどろぼうのような日蔭者くさい顔つきをして、こそこそやって来て、私を見て、黙ってひょいと頭をさげて、つまずいて、つんのめりながら玄関にはいって行きました。妻の私に、思わず頭をさげるなど、ああ、夫も、くるしいのだろう、と思ったら、いじらしさに胸が一ぱいになり、とても洗濯をつづける事が出来なくて、立って私も夫の後を追って家へはいり、