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Japanische Klassiker mit Furigana

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おじさんのはなし

おじさんの話

小山 清

Lesen Sie おじさんの話 (おじさんのはなし) von 小山 清 (こやまきよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.232 Zeichen · 42 Bildschirme

Aozora Bunko

」

とおじさんは念を押して、さてやおらペンを取り上げて、私に代り記入してくれるのである。私はと云えば、年寄にそんな面倒くさい仕事を押しつけて置いて、その間を浅草公園へ出かけて、割引の映画を見たりして過ごした。私が浅草から帰ってくる頃には、店の間は電気も消えてしんとしている。私はくらがりの中で、四号の定数台帳を釘からはずして、中を覗いてみる。くらがりの中でも、白いところに黒く書いてあるのはわかる。流石になんだかすまないような気になる。私は定数台帳をもとに戻して二階に上る。六畳と四畳半の間の襖をとりはらったところに、屈強の男達が思い思いの向きに寝ている。まだ帰って来ないのもいる。おじさんの寝床は梯子段の下り口に一番近いところにある。おじさんはもう白河夜船である。私はおじさんの隣りの自分の寝床に這入って、買ってきた塩豆を齧りながら、知合の本屋から借りてきた探偵小説を読む。五、六頁も読むと眠くなってきて、そこで私も眠るのである。

私は領収証も、よくおじさんに書いてもらった。もっともこの方は私ばかりではなく、ほかにもそうしてもらっている不精者や横着者がいた。