Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おくみさんとそのしゅうい

お久美さんと其の周囲

宮本 百合子

Lesen Sie お久美さんと其の周囲 (おくみさんとそのしゅうい) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 75.369 Zeichen · 149 Bildschirme

Aozora Bunko

「ええ。

「この頃に又変ったの。

「そうじゃあないわ。

「じゃあ、どうしたの。

私ちっとも分らないわ。

まあでもね、貴女の気の進まないのを無理にと云うのじゃあないからどうでも介いやしないけれど。

そいでこれからもずーっと彼の家に居る事にきめたの。

「ええ。

「そいじゃあ何にも此那に騒ぐ事もなかったわね、

貴女の一番好い様にした方が好いんだから、そんならそれが一番好い事よ。

でも、まあ少し考えて、あの人にも相談して御覧なさいね。

どうせ、いけないって云うだろうけれど、

…………

貴女今日少し変ね、どうしたの、

躰が悪いの、ちっとも勢がない、

顔だって妙にうるんで居る――

「そう、何でもないわ、

気の故でしょう。

お久美さんは懈るそうに左手をあげて顔中をぶっきら棒に撫で廻した。

いつもになくたるんだ体中の筋肉、力の弱った様な眼の輝きを見ると、この頃の事で受けたお久美さんの苦痛が皆裏書きされて居る様に思えて気の毒で気の毒でたまらなかった。

「ほんとに体を大切にしなけりゃあ駄目よ、ね、

お久美さん。

もっと元気をお出しなさいよ。

またあしたあたり来るから、もっとピンピンして居らっしゃいね。