Japanische Klassiker mit Furigana
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おならさま
お奈良さま
Lesen Sie お奈良さま (おならさま) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.159 Zeichen · 20 Bildschirme
女房が心配して、
「どうかなさったのですか。めっきり元気がありませんね」
「別にどうということもないが、外出先で例のオナラの方に気を配っているのでな」
「それは気がつきませんでした。そんな無理をなさってはいけませんよ」
「イヤ。無理をしているわけではない。結局はもらしているから昔に変りはないはずだが」
「イエ。気をつめていらッしゃるのがいけないのです。それに五分でも十分でもオナラを我慢するというのは大毒ですよ。今日からはもう我慢はよして下さい」
「それがな、どういうものか、ちかごろでは習慣になって、オナラが一定の量にたまるまで自然にでないようになった。自宅にいてもそうだ。ノドまでつまってきたころになって、苦しまぎれにグッと呑み下すようにすると、にわかに通じがついたようにオナラがでてくるアンバイになった。もうすこしで目がまわって倒れるような時になって通じがつく」
「こまりましたねえ。お医者さまに見ていただいたら」
「とても医薬では治るまい。これも一生ところきらわずオナラをたれた罰だな。私のオナラはこれでよいが、お前のオナラをきかせてみてくれ」
「なぜですか」
「唐七どのが言ったのでな。