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Japanische Klassiker mit Furigana

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おかあさんのかんざし

お母さんのかんざし

小川 未明

Lesen Sie お母さんのかんざし (おかあさんのかんざし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.577 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

「あなたのお母さんは、いいかんざしをおさしですね。」といわれました。

「あれは、死んだおばあさんの形見なんです。」と、少年はいいました。

「そうでしょう。昔のものでなければ、あんないいものはありません。」と、Aくんのおばあさんは、感心されました。

Aくんの家で遊んで、少年は、帰り道にAくんのおばあさんのいわれたことを思い出して、

「どうして、昔のものは、そういいのだろう。きっと、昔は、世の中も美しかったにちがいない。自分の家も、昔はよかったのだが、いまは、貧乏になったのだ……。」と、思いました。そして、それが矛盾したようにも考えられたのです。

「先生に、聞いてやろう……。世の中が文明になって、かえって、品物が悪くなるということを?」

その後も、あわれな母と少年の暮らしには、変わりがなかったのでした。

ある日のこと、村へ、また行商人が、はいってきました。これは、前にきたのでなく、べつの男でした。そして、もっと、口が上手でありました。

「奥さん、まだお若いのに、こんな昔ふうのものをおさしになっては、おかしゅうございます。ここにこんな上等なさんご珠があります。足は金でございます。