Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おとうさん
お父さん
林 芙美子
Lesen Sie お父さん (おとうさん) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.548 Zeichen · 76 Bildschirme
「そうさ、金さえ出せば誰にだって売るよ」
「そうなのかえ、驚いたねえ」
僕は田舎で苦しんだ金井君がかわいそうでした。金井君はとても正直な人です。こんどの敗戦のことも、軍人っていけなかったんだね、とがっかりしています。僕だって、おとうさんはいい人なのに、どうして大人の人ってうそつきなのか変です。
うそつきでないといえば、山本先生もいい方です。先生はこのごろ、つぎはぎだらけの洋服で来られますけれど、先生はどんなにびんぼうしていても、いつもにこにこして僕たちの友だちのようです。
去年の暮、僕の畑で出来た小さい大根を山本先生に持って行ったら、山本先生は、
「そんな心配するなよ」
とおっしゃいました。
僕がつくったのを持って来たんだというと先生は、
「そうか、そりゃあうれしいなあ」って顔をあかくされました。
先生は、このごろ頭に小さいはげが出来ました。みんな栄養失調だとうわさしています。だって、そのころ、誰かが黒板に、山本先生の栄養失調って落書していたからです。先生は落書をごらんになって、頭をかきながら、
「ひどいなあ」
と笑っていらっしゃいました。
ところが、おかしいことに、僕のおとうさんにも左の耳の上に小さいはげが出来ました。