Japanische Klassiker mit Furigana
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からすとうさぎ
からすとうさぎ
小川 未明
Lesen Sie からすとうさぎ von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.237 Zeichen · 5 Bildschirme
からすは、その森にきて止まると、家の中からは、おいしそうな香いが流れていましたので、からすは、とうとういちばん低い小舎の屋根まで降りてきました。
それは、この家の犬小屋でありました。中には、一ぴきの犬が、わらの上にはらばいになっていましたが、その白と黒のぶち犬を、どこかで見覚えがありましたので、からすは、じろじろと犬の方をながめていました。犬は、みょうなからすと思ったのでしょう。ふいに、「ワン。」といって、からすをおびやかしました。からすは、この瞬間に、犬のことを思い出したのです。
「やあ、犬さん、あなたのお家はここですか?」と、声をかけました。犬は、不思議そうにからすを見ていましたが、
「からすくん、いつ君にお目にかかったことがあったかね。思い出せないが?」と、犬は、たずねたのです。からすは、ずるそうな目つきをして、犬を見ていましたが、
「あなたは、先だって、山でうさぎを追いかけて、とうとう逃がしてしまいなされたのを、私は、木に止まって見ていました。あなたは、たいそう残念そうでありましたね。」と、からすは、いいました。
「ああ、あのとき、君は、どこかで見ていたのですか。