Japanische Klassiker mit Furigana
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ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
Lesen Sie ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 164.113 Zeichen · 332 Bildschirme
すべて斯ういう理窟のものだから老人は不思議の御縁と喜びながらも予定の変更は思いも寄らず、山田に着いた時、
「それでは外宮から古市まで是非御一緒に願いましょう。四十年前でも曽遊の地でございますから私が案内役を勤めますよ」
と言って真先に俥に乗った。
お父さんと顔を洗いに行くと、団さんがもう冷水摩擦をしていた。
「お早う。相変らず几帳面にやっているね」
とお父さんが褒めた。
「相変らずって、僕はこれでもう二十二三年続けているよ」
と団さんは棒手拭で背中をグイ/\やりながら答えた。
「些っとは効能があるのかい?」
「風邪をひかないこと不思議だね。君も一つ始めちゃ何うだい?」
「真平だ。毎朝そんなに一生懸命になって資本を入れるよりも時稀風邪をひいて済崩しにする方が楽だよ」
「無精な男さね。時に三輪君は真正に弱ったのか知ら?」
「何に、チョク/\細君の顔が見たくなるのさ」
田鶴子さんは疾うに身仕舞を済ませて縁側から海の景色を見晴らしていた。その傍の籐椅子に陣取った三輪さんは毎朝の常例として首を傾げながら脈を数えている。
「何うだね? 脈はあるかい?」
と団さんはお父さんと一緒に上って来ると直ぐに冷かした。