Japanische Klassiker mit Furigana
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ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
Lesen Sie ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 164.113 Zeichen · 332 Bildschirme
して見るとポープの名句も The proper study of mankind is woman と訂正しなければならないことになるね」
とお父さんが嬉しがった。西洋人の言葉を引合に出すときは悦に入った絶頂だ。
トボ/\頃宿へ戻ってお湯に入り御飯を喰べ始めたが、土地の知人がいないと一向話がはずまない。女中方はお給仕が本務だから、一々質問に答える責任はないと信じているらしく、何を訊いても「はい」とか「いゝえ」とか唯の一口で片付けてしまう。お父さんは余程努めたが、
「はい、藤堂様であす、こゝの殿様は」
「伯爵だねえ?」
「はい」
「子爵だったかな?」
「さあ」
「やっぱり伯爵かい?」
「以前は伯爵であしたが、いまは何をしていますかしら」
というぐらいが関の山で全く取りつく島もなかった。ところへバタ/\/\と階段を踏み鳴らして入ってきた青年紳士があった。
「先生、皆さん、何うも飛んだ失礼を致しました」
という挨拶で、これが三輪さんの遅刻のお弟子松本さんとすぐ知れた。
「電報が間違ったろう? 子供委せにして置いたもんだから」
と三輪先生が大きく出た。尤もお弟子さんの手前、このお子さん達が身の辺の世話をしてくれるので、漸くこゝまで出て来ましたとは告白しかねたろう。