Japanische Klassiker mit Furigana
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ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
Lesen Sie ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 164.113 Zeichen · 332 Bildschirme
「都踊りを見れば伊勢音頭なんか何うでも宜いって南君が言っていたね」
とお父さんが妙に意気込んで言うと、
「しかしそんなに方々を見物してからで間に合うか知ら? 後れて満員とでも来るとことだぜ」
と三輪さんも魂はもう祇園の空へ飛んでいる。
「大丈夫だよ。その為めに宇治を犠牲にするじゃないか? しかしそんなにしてまで見るほどのものじゃないぜ」
と団さんは余り期待していない。
宇治川へ差しかゝった時、お父さんは、
「案外小さいね。昔の人はこんなものを渡って宇治川の先陣なんて威張ったんだね」
と貶した。すると三輪さんも、
「平等院だったね? 扇の芝は? 『椎を拾いて世を送るかな』なんて生きている中から位一級を進めて貰いたがるところは頼政も俗物だね」
と悪口を言った。見たいのに都合で素通りをしてしまう名所は何とか難癖をつけて軽視しないと気が済まないのだろう。高綱も源三位も都踊りの飛沫を受けた。
京都に着くと自動車が待っている――柊屋へ乗りつける――支度の出来ていた昼食を認めて直ぐ見物に出掛ける。こう少しの無駄もなく目まぐるしいほどグイ/\と事の運ぶのは、皆柴さんの肝煎だった。