Japanische Klassiker mit Furigana
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ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
Lesen Sie ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 164.113 Zeichen · 332 Bildschirme
「吃の又平の作ウ、奈良朝御所の図ウ!」
「ケキョ/\/\」
「梅の間ア! 狩野定信の筆ウ!」
「ケキョ/\/\」
「松の間ア! 狩野直信の筆ウ!」
「ケキョ/\/\」
「鶴の間ア! 狩野直信の筆ウ!」
「ケキョ/\/\」
と案内人は何処のも同じことだが、早く片付けて了う積りか、決して仔細に検分する余裕を与えない。その中に庭の見えるところへ来ると一段声を高めて、
「この山が華頂山! 小堀遠州好みの庭ア! 三代将軍手植の松ウ! 姫小松です」
「ケキョ/\/\」
と何処まで行っても鶯張りだ。そうして間もなく、
「当山総坪数七万三千百四十二坪、当山総棟数百六軒、当山総畳枚数五千八百枚、鶯張廊下総間数三百間、ケキョ/\/\」
とあって僕達は一同放免になった。
「鶯張は今の人が何程工夫しても出来ないというが、建築家の意見は何うだね? 矢張り埃及の木乃伊見たいに堙滅した技術かしら?」
と長廊下を通りながら柴さんが尋ねた。
「そんなことはない。日本は残念ながら堙滅技術の出るほど進歩していなかった。縁側を張り損うと丁度あんな音がする。それを鶯の声と思うのは思う方の勝手さ」
と団さんは答えた。