Japanische Klassiker mit Furigana
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ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
Lesen Sie ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 164.113 Zeichen · 332 Bildschirme
と残念がった。
「八方塞りだね」
とお父さんがソロ/\始めた。
「桜の満開も好いそうだが、紅葉の時が又格別だってね。雪景色は天下一品だというし、雨なら雨で一入の風情があるそうだ。万能膏は唯自分の病気に丈けに利かない。それにしても悪い眺望じゃないね」
と団さんは妙な褒め方をした。
「好いところさ。東京市内には迚もこんなところはない。しかし厭に寒いね。京都は底冷えがするといったが真正だ」
と三輪さんが言った。
戸灘瀬の滝まで行って引き返し、田鶴子さんの御所望に従って小督の塚というのに寄った。容姿を全幅とするものには死は絶対に万事の終焉と見える。可哀そうに、石塊が三つ四つ蓊欝とした立木の下に積んであるばかりだった。
月にも花にも好いというが、やはり花で人を呼ぶ積りらしく、嵐山では桜の花を塩漬にして売っている。三輪さんがそれをしたゝか買い込むと、星野さんは、
「君、そんなに沢山何うするんだい?」
「大阪へ土産に持って行くのさ」
「其奴は思いつきだ」
とお父さんも買った。
「この塩漬では僕は失敗したことがあるよ。未だ来たばかりの頃教会の青年から貰ったが、飲むものとは知らないから、悉皆ムシャ/\食べてしまってね」