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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぐうたらどうちゅうき

ぐうたら道中記

佐々木 邦

Lesen Sie ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 164.113 Zeichen · 332 Bildschirme

Aozora Bunko

「危い写真師だね。何うしたんだい?」

と早速団さんが口を出した。

「ピントの具合を考えて余り長く炎天に立たせて置いたもんだから日に廻されたのさ。ところが女中は今の話の天草生れで岩乗な奴だから何程写しても平気だ。しかし面白いんだよ。折角焼いてやったら、こんな耳の片一方しか写っていない写真は郷里に送れませんだってさ。少し横向きなら誰でも斯うなると説明してやっても腑に落ちない」

「面白いね。兎じゃあるまいし」

「目が二つ写って耳丈け一つという法はあり得ないと確信している。子供の描いた絵にさえ耳は屹度二つある等と理窟を言う。要するに僕の技術を信じないからだろうが、天草というところは余程原始的らしいよ」

と言って渡辺さんは大笑いをした。

彼れ此れする中に田圃に出て間もなく浦上の天主堂に着いた。折から礼拝が終ったところで信徒がゾロ/\出て来る。

「お嬢さん、あのお婆さん達の前掛を御覧なさい」

と渡辺さんが田鶴子さんの注意を呼んだ。

「まあ、前掛でしょうか? 袴のようですわね」

と田鶴子さんが打目戍った。

「あれが三幅前垂といって、昔からこの地方特有のものだそうです」

「婆さん達が手を引き合って会堂から出て来るところは一寸奇観だね。