Japanische Klassiker mit Furigana
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ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
Lesen Sie ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 164.113 Zeichen · 332 Bildschirme
鹿児島に着くと、団さんの友人の小林さんの案内で直ぐに明治館へ落ちついた。日が暮れてから町を散歩したら、何となくゆったりした気分になった。電車も通っていて、山形屋呉服店のある辺は東京の下町を歩いているようだ。
「長崎よりも遠い筈だのに一向そんな心持がしませんよ」
とお父さんも言ったくらいだ。
「此処は直接東京の影響を受けますから、割合に田舎らしくないです。東京へ出て成功している連中の多いことは維新以来芋蔓の関係で此処が一番ですからね」
と小林さんが説明した。
「真正に浴衣の柄でも着こなしでも東京その儘ですわ」
と田鶴子さんは矢張りブラ/\歩いている同じ年頃の女子供を目送した。
「夏は東京から大勢帰って来ていますから、その儘でなくて真物です」
「成功者の町は何となく明るいですな。長崎も明るいですが、あすこは奮闘者の町で何うもこんな風に落ちつきがありません」
とお父さんは急に鹿児島贔負になった。
「芋蔓は確かに奇利を博したよ」
と団さんが言った。
「蔓の成功だから郷里を光栄とすること夥しい。此処の奴等は帰省することをお国へ帰ると言いますぜ。僕の方では田舎へ帰ると言います。