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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぐうたらどうちゅうき

ぐうたら道中記

佐々木 邦

Lesen Sie ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 164.113 Zeichen · 332 Bildschirme

Aozora Bunko

と団さんが口を出した。

「巡査さえ見ていなければ構いませんよ」

と仙夢さんは平気なものだ。

「どうも危くて仕様がない。東京でこんなに速力を出したらすぐに捉りますよ」

と三輪さんも先刻から心配している。

「此処が三枚橋ですよ」

と少時してから仙夢さんが言った。

「三枚橋って?」

とお父さんが説明を求めた。

「本海道は廻り道、三枚橋の浜伝い、勝手覚えし抜け道を……」

「成程、あの三枚橋か。そうすると沼津の段は実説かね?」

「此処では実説にして貰わないと都合が悪い。現に千本浜に平作の銅像を建てるといって騒いでいるからね」

「それもよかろう。桃太郎の銅像さえ出来る世の中だ」

折から右に大きな川を控えた松原へ差しかゝった。と見る間もなく車がガクリと止まって、僕は田鶴子さんと鉢合せをした。仙夢さんが慌てゝ下りようとすると、

「大丈夫ですよ。つんったばっかです」

と運転手が言った。成程、山家の爺さんらしいのが起き上って埃を叩いていた。

「何うさ、往来の真中で吸殻あ手の平やあ載けて悠々閑々と煙草を喫んでいるだあもの。気をつけなせやあよ、危やあに」

と運転手は説諭をしてから手帳を出して書き留めた。