Japanische Klassiker mit Furigana
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ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
Lesen Sie ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 164.113 Zeichen · 332 Bildschirme
ゆっくり飲もうじゃないか?」
と団さんは落ちついている。
「お湯にでも入って御ゆっくりなさい。一つ沼津情調を味わって行かなくちゃ話の種になりません。此処へ御案内したのには聊か魂胆があるのです」
とこの主人役仙夢さんはよく魂胆のある男だ。
「仙夢君、楽隊は無用にして呉れ給えよ」
とお父さんは田鶴子さんと僕の存在を顎の先で相手に伝えながら言った。
「案外堅いんだね? 君達は」
「否、堅くないのもあるが……」
「おい/\、何を言うんだい?」
と団さんは故障を申立てた。
「お酌をするだけなら宜いだろう? 実はもう来ているんだ」
「困るよ、君」
「いゝさ」
「実際困る」
「然うかね」
と仙夢さんが言った時、襖の蔭から女が顔を出した。恐ろしく大きな鼻だと思った刹那にもう消えてしまった。続いて二つ三つ現れたが、その都度仙夢さんが首を振ったもんだから、一人も入って来なかった。田鶴子さんはと見返ると唯さえ澄まし屋さんが殊更凛として他所行きに構えていた。そこで僕も肩を聳やかして頻りに威儀を正した。
「芸者かね? あの連中は」
と三輪さんが一大発見でもしたように訊くと、団さんは、
「然うさ、そんなに伸び上るなよ」