Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たちあなひめ

たちあな姫

菊池 寛

Lesen Sie たちあな姫 (たちあなひめ) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.540 Zeichen · 21 Bildschirme

Aozora Bunko

が、その電報なら私が社に居た頃に、もう編輯で問題になって居たものです。

「あ、……タチアナ姫の事ですか、それなら午前中から、判って居るのじゃありませんか。何うして私が社に居る時に云って下さらないのです。」と、用を云い付けられた腹癒せに、私は佐藤君を詰りました。

「何うも済みません。実は山崎君に頼む積りで居たのですが、何時の間にかあの人が帰ってしまって居ないのです。それに山崎君の家は、中野ですから、之から呼び出すのも大変なのです。何うです、貴君に行っていたゞくことは出来ませんか、外に英語の出来る人が居ないんです。お帰りになって居る処をお呼び立てしてすみませんが。」と、佐藤君はいかにも、当惑したように頼むのです。一体その山崎と云う男が外人係と云う格で、外人に関する外交は、引き受けて居たのですが、一人で手が廻りかねるので、時々は私が助けて居たのです。今日も恐らく編輯の方の考では山崎か、でなければ私をタチアナ姫の迎えにやる積りで居たのを、私は四時になるかならない内に、そっと帰ってしまったし、山崎も何時の間にか居なくなったので、編輯の方で周章て出したのだと思われるのです。