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Japanische Klassiker mit Furigana

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たましいはいきている

たましいは生きている

小川 未明

Lesen Sie たましいは生きている (たましいはいきている) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.290 Zeichen · 9 Bildschirme

Aozora Bunko

そのとき、砂の上へおいたハーモニカを持っていってしまいました。

わたしは、波が、またハーモニカを返してくれはしまいかと、しばらく立って、待っていたが、それは、ついにむだでした。

月の明るい晩でした。わたしは、窓に腰をかけて、どこかで鳴く虫の、かすかな声をきいていました。秋の近づくのを感じたのでした。すると、たちまち、ハーモニカの音がしたのでした。

「あれは、だれがふいているのだろう。」と、こんどは、そのほうへ気をとられました。吹いている人は、歩いているのか、その音は、近くなったり、遠くなったりしました。

「にいさんじゃないか。」と、わたしは、立ち上がりました。あまり、しらべが、よくにていたからです。外へ出てみようとするうちに、ハーモニカの音は、やんでしまいました。

まだ、そのうたがいの解けぬ、二、三日後のことです。わたしは、赤く夕日が、海へ沈むのをながめていました。すると、うしろの砂山のあたりで、ハーモニカの音がしました。その吹き方が、兄そっくりなので、わたしは、はっとして、このときばかりは、全身があつくなりました。

「だれだか、見てやろう。」

ただ、むやみとそのほうへ、足にまかせて、かけ出したが、いつしか、音も消えれば、さっきまで、ちらほらしていた、人影まで、どこへやら去って、見えなくなったのです。