Japanische Klassiker mit Furigana
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だいこん
だいこん
久生 十蘭
Lesen Sie だいこん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 153.732 Zeichen · 303 Bildschirme
「まちがい、ってことはないけど、たしかに来ていてよ。あなたのほうへはノートを五冊あげておいたけど」
「あれがそうなのか。どうもありがとう」
「へんな顔するわね」
「いえ、結構ですとも」
「お説教がはじまったわ。あっちへ行きましょう」
「はあ、お伴いたします」
山チイと二人でバアのつづきのラウンジへ行くと、六右衛門さん、村井の陸さん、長謙さん、珠子さんの四人がおもいおもいのところへデッキ・チェアをだして長くなり、ローマン・カラーに黒い服を暑苦しそうに着こんだカトリックのお坊さんが、立飲台の向うに立ってノンシャランスなようすでお説教をしていた。お坊さんのうしろの酒棚に、半分は空だが、コニャックやポルトオの瓶がずらりと並んでいて、見た眼にもずいぶんへんなものだった。
「さて、ヨナは神に従いまつらぬ罪さえあるのに、さまざまに神を嘲弄し申し、人が造った船でヨッパから海へ駆落ちしようとした……だが、いまもお話したように、神は鯨に命じてヨナを襲わせたもうた。ヨナは生きた地獄の穴に呑みこまれ、水は千尋の底に彼をひきこんだので、海草は頭にまとい、あらゆる海の苦患はヨナのうえにはげしく波うった……ヨナは大いに悔いた。