Japanische Klassiker mit Furigana
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だいこん
だいこん
久生 十蘭
Lesen Sie だいこん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 153.732 Zeichen · 303 Bildschirme
「お嬢さん、詩ですか。詩ならたくさんです、せっかくですけど」
それやこれやで、食卓のあるところではみな心得てあたしのそばへ寄りつかなくなってしまった。
どういうわけか、卓布のかかったテーブルでジャガイモと隣りあったことがなかったが、きょうはふしぎな縁でめぐりあうことになった。あたしはジャガイモの向う脛をせいいっぱいに蹴っとばしておいて、クラッカアのつづきを前歯で噛みながらゆっくりいった。
「よく聞えなかった。あなたのパパが戦犯になるだろうって。ほんとうにそうなら、たいへんだね。マニラ・ロープで首をしめられるというのは」
「なにをおっしゃっているの。あなたってほんとに愉快ねえ」
腓らっ脛へ靴の先が飛んできた。どっこい、そこはだいこんだ。たいして感じない。前よりすごいのをお返しする。
「愉快だってねえ、みなさんがそうおっしゃるのよ、あたしのことを」
ママがあたしのほうを見ながらいった。
「足を動かしているのはあなたなの」
あたしがいった。
「あたしじゃありません。彰子さまです。こいつ、へんに浮きうきしていやがる」
ママがむずかしい顔でいった。
「なんです」
宋美齢まがいのママ薯が、ねばりつくような声でいった。