Japanische Klassiker mit Furigana
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だいこん
だいこん
久生 十蘭
Lesen Sie だいこん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 153.732 Zeichen · 303 Bildschirme
こちらの厚物は〈亜米利加美人〉というアメリカの薔薇です。そうざらにない珍種で」
とニヤニヤすると、九段坂のひとはたちまち本性をあらわして、
「なんだ、この野郎。神国たる日本の土に米英仏の花を植えて、戦争の最中に眺めて楽しんでいるというのか。皮肉なことをするじゃないか。クラブの会員名簿があるだろう、持ってこい」
とすごい声でいった。
長謙さんがおどろいて会員名簿を捧呈すると、憲兵大将は唇をへの字にしながら、しゃくんだ顔で頁をくりだした。
「光井六右衛門……芦田長謙……村井陸平……天宮満寿子……藤原珠子……山勢千賀子……都合六名だな。これで全部か」
「ほかに会友というのがいますが、みな子供ばかりで」
「〈サボ・クラブ〉改称〈四代目クラブ〉だって……サボ・クラブというのは、戦争をサボるクラブというわけなのか」
「とんでもない。それは〈木靴から出て、また木靴にかえる四代目〉というフランスのことわざからとったもので、サボタージュなんかには関係がありません。どうか誤解のないように」
「うるさい。薄手な面をしやがって、ペラペラしゃべるない。訊ねたいことがあるから全員全部、明日の午前十時までに憲兵隊司令部へ出頭しろ」