Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だまされたむすめとちょうのはなし

だまされた娘とちょうの話

小川 未明

Lesen Sie だまされた娘とちょうの話 (だまされたむすめとちょうのはなし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.555 Zeichen · 9 Bildschirme

Aozora Bunko

こういわれると、日ごろ気立てのやさしいお竹は、自分のできることは、どんなことでも、してやらなければならぬという気持ちになるのでした。

ある日のこと、古くから、この病院へ出入りして、炊事婦や看護婦と、顔見知りという老婆が、ふいに、お竹のもとへやってきて、前に約束があるのだから、少年の付き添いを代わってもらいたいといいました。

「だしぬけで、お気の毒ですけれど、ほんとをいうと、あんたのような、若い、きれいな方は、こんなところにいるものでありませんよ。どんないいお屋敷でも、また、キャバレーでも、おもしろくて、お金になるところがいくらもあるではありませんか。私のような、おいぼれは、いくところがないから、しかたなしにこんな薬くさい、陰気なところにいるけれど、私だって、若ければ、一日だってがまんできやしない。」と、老婆は、もっともらしくまくしたてました。

けれど、お竹は、少年がなんというだろうかと、その方を見ましたが、老婆とは、かねて知り合いとみえて、だまっていたので、いまさらこの病院に未練のあるはずがなし、その日のうちに、暇をとって出ることにしました。

かの女は、老婆が、自分を美しいといったのが、いつまでも頭にあって、けっして、わるい気がしませんでした。