Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅんきんしょう
ちくま日本文学014 谷崎潤一郎
谷崎 潤一郎
Lesen Sie ちくま日本文学014 谷崎潤一郎 (しゅんきんしょう) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.196 Zeichen · 169 Bildschirme
ものだが必ず三日目ごとに爪を剪らせ鑢をかけさせたそれが左の手ばかりでなく両手両足に及んだ剪ると云ってもほとんど眼に見えて伸びていないわずかに一厘二厘に過ぎないのをいつも同じ恰好に正確に剪るように命じ剪った痕を一つ一つ手でさぐって見て少しでも狂いがあることを許さなかった佐助は実にこのような世話を一人で引き請け合間にはまた稽古をしてもらい時にはお師匠様に代って後進の弟子達に教えもした
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肉体の関係ということにもいろいろある佐助のごときは春琴の肉体の巨細を知り悉して剰す所なきに至り月並の夫婦関係や恋愛関係の夢想だもしない密接な縁を結んだのである後年彼が己れもまた盲目になりながらなおよく春琴の身辺に奉仕して大過なきを得たのは偶然でない。佐助は一生妻妾を娶らず丁稚時代より八十三歳の老後まで春琴以外に一人の異性をも知らずに終り他の婦人に比べてどうのこうのと云う資格はないけれども晩年鰥暮らしをするようになってから常に春琴の皮膚が世にも滑かで四肢が柔軟であったことを左右の人に誇って已まずそればかりが唯一の老いの繰り言であった