Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しゅんきんしょう

ちくま日本文学014 谷崎潤一郎

谷崎 潤一郎

Lesen Sie ちくま日本文学014 谷崎潤一郎 (しゅんきんしょう) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.196 Zeichen · 169 Bildschirme

Aozora Bunko

場合が起ると稽古の最中でも佐助々々と呼ぶすると佐助は何を措いても直ぐ奥の間へ立って行ったそんな訳だから常に春琴の座右を案じて出教授には行かず宅で弟子を取るばかりであった。ここに一言すべきことはその頃道修町の春琴の本家鵙屋の店は次第に家運が傾きかけ、月々の仕送りも途絶えがちになっていたのであるもしそう云う事情がなければ何を好んで佐助は音曲を教えようぞ忙しい合間を見つつ春琴の許へ飛んで行った片羽鳥は稽古をつけながらも気が気でなかったであろうし春琴もまた同じ思いになやんだであろう

○

師匠の仕事を譲り受けて痩腕ながら一家の生計を支えて行った佐助はなぜ正式に彼女と結婚しなかったのか春琴の自尊心が今もそれを拒んだのであろうかてる女が佐助自身の口から聞いた話に春琴の方は大分気が折れて来たのであったが佐助はそう云う春琴を見るのが悲しかった、哀れな女気の毒な女としての春琴を考えることが出来なかったと云う畢竟めしいの佐助は現実に眼を閉じ永劫不変の観念境へ飛躍したのである彼の視野には過去の記憶の世界だけがあるもし春琴が災禍のため性格を変えてしまったとしたら