Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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つじうらうりのおばあさん

つじうら売りのおばあさん

小川 未明

Lesen Sie つじうら売りのおばあさん (つじうらうりのおばあさん) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.156 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

ある日、雪のはれた晩がたでした。

「きょうは、義雄さんの家のカルタ会だ。」というので、みんなは喜んでいました。

達夫くんは、おとなりのかね子さんをさそって、いくことになっていました。

入り日が、赤く雲をそめて西にしずみますと、雪のつもった山のかげがまっ黒になって見えました。いよいよ出かける時分には、雪の上がこおって、歩くとさらさらと音がしたのです。

「このあいだ、僕の家のカルタ会でお顔に、すみをぬられなかったのは、かね子さん一人だけだろう。かね子さんは、えらいなあ。」と、達夫くんは今夜また負けて、おしろいやすみをぬられるのかと思うと、なんだか自分はいつも負けて、はずかしい気もちがしました。

「達夫さん、私と組みになりましょうね。私ひとりでたくさん取るからいいわ。あんたは自分の前だけよく見ていらっしゃいね。」と、かね子さんはいいました。

しかし、達夫くんは女なんかからかばわれるのを、名誉とは思わなかったのです。

「僕、カルタには負けるけど、すもうを取ればいちばん強いんだがなあ。」と、歩きながら達夫くんは力みました。

その晩のカルタ会は、なかなかにぎやかだったのです。