Japanische Klassiker mit Furigana
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つばきのしたのすみれ
つばきの下のすみれ
小川 未明
Lesen Sie つばきの下のすみれ (つばきのしたのすみれ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.377 Zeichen · 5 Bildschirme
秋がきたときに、葉は枯れ、そのうちに冬となって雪が降って、地面も、つばきの木も、みんな、雪の下になってしまいました。
明くる年の春のことであります。つばきの花が、真紅に咲く時分に、やはりすみれも紫の花を開きました。しかし、去年、竹子さんが棒を立ててくれましたので、いまは、人にふまれたり、鶏につつかれたりする心配はなくて、まことにすみれは安心して、太陽の光を浴びて、のどかな日を楽しむことができたのです。
「これも、みんなお嬢さんのごしんせつからだ。」と、すみれは思いますと、一時も早く、やさしい竹子さんの姿を、見たいものだと思ったのです。
すみれは、竹子さんの姿を慕い、憧れましたけれど、やさしい少女の姿は、ついに庭には現れなかった。それもそのはずのこと、竹子さんは、雪のまだ消えないころに、叔父さんにつれられて、都の学校へゆかれたのです。
すみれは、なに不足なかったけれど、ただお嬢さんの姿が見られないのを悲しんでいました。