Japanische Klassiker mit Furigana
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とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
Lesen Sie とむらい機関車 (とむらいきかんしゃ) von 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 186.729 Zeichen · 371 Bildschirme
すると司法主任が、待構えた様に機関庫主任を捕えて、
「73号のタンク機関車が、H機関庫を出発したのは何時ですか?」
「午前二時四十分です」
「ははあ。で、当駅を通過したのが三時半と――。じゃあ、無論途中停車はしなかったですね?」
「ええ、そうですとも。当駅で炭水補給の停車以外には、N操車場まで六十哩の直行運転です」
「ふむ。ところで、乗務員は何名でしたか?」
「二名です」
「二名――? 三名じゃあなかったですか?」
「そ、そんな筈はありません。第一、原則的に、機関手と助手の二名だけ――」
「いや。その原則外の、非合法の一人があったのだ!」と、それから、急き込んで、駅長へ、「N駅へその男の逮捕方を打電して下さい。もう機関車は、N操車場へ着くに違いない――」
すると、今まで黙っていた喬介が、突然吹出した。
「……冗談じゃあない。内木さんにも似合わん傑作ですよ。ね。――もしも私が、その場合の犯人であったとしたなら、N駅へ着かない以前に、機関車を投げ出して、疾の昔に逃げてしまいますよ。いや、全く、貴下の意見は間違いだらけだ。例えば、最初機関車がH駅を出発した当時から、犯人が被害者の二人と一緒に乗っていたものとすれば、第一の屍体の兇器、即ち昨日まで道床搗固に使われ、当駅の工事用具所へ仕舞われたあの撥形鶴嘴を犯行後機関車の中からランプ