Japanische Klassiker mit Furigana
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とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
Lesen Sie とむらい機関車 (とむらいきかんしゃ) von 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 186.729 Zeichen · 371 Bildschirme
とうとう二人は力余って立ってしまった。博士も続いて立上ると、容赦なく頭の繃帯を解きはじめた。白い長いその布が、暴れながらも段々ほどけて、下から……顎……鼻……頬……眼! と、いままで博士の後ろで立竦んでいた宇吉が、肝を潰したように叫んだ。
「ややッ……これは先生ッ!」
――まったく、皆んなの前には、死んだ筈の赤沢医師が、蒼い顔をしてつッ立っていた。
警察から差廻された自動車の中で、松永博士は云った。
「――こんな狡猾な犯罪は、聞いたことがありませんね。……いつも『脳味噌をつめ替えろ』と叱られた狂人が、とうとう狂人らしい率直さから、その教えを実行してしまった、と見せかけて、実は逆に狂人のほうを殺して、自分が死んだような振りをするなんて……成る程、荒療治で脳味噌をとったりすれば、顔なぞ誰の顔だか判らなくなってしまいますからね。着物をとり替えて置きさえすれば、それでいいんですよ……だが院長、『トントン』と『怪我人』の屍体を間違えるなんて、えらい失敗をやったもんですね。……え? ああ、銘酒屋の女将の見た男は、『トントン』じゃアなくてむろん院長ですよ。誰かにああ云う場面を見せて置いて、線路へ来ると、予め殺して置いた『怪我人』