Japanische Klassiker mit Furigana
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とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
Lesen Sie とむらい機関車 (とむらいきかんしゃ) von 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 186.729 Zeichen · 371 Bildschirme
で、残された主人は、むろん金貸とは云っても内々の金貸で、仕舞屋のことですから、玄関口に錠をおろして、座敷で退屈まぎれに書見をしはじめたんです……ところが、三時の時計の音を聞いてから、ついウトウトとまどろんじまったんです。それから、二十分ほどして買物に出掛けた細君が三時二十分に女中と一緒に帰って来たわけです。主人は、それまで二十分間と云うもの、すっかり寝込んじまったんです。で帰って来た細君は、仕方がないから、錠のおろしてない勝手口から這入ったんですが、這入ってみて、台所の板の間から、すぐ次の茶の間の畳の上へかけて、土足のあとをみつけて吃驚し、周章てて座敷の主人を起すと同時に茶の間の茶箪笥を調べたんですが、海水浴へ送るつもりで、ちょっとそこの抽斗へ入れて置いた三百円の金がない――とまアそんなわけで、早速事件は警察へ移されたんです。
警察では、最初ながしの空巣狙いと見当つけて捜したんですが、やがて出入りの商人が怪しいと云うことになり、坂本家へ出入りする御用聞きが、片ッ端から虱潰しに調べられたんです。でその結果、いま云った、その神田の洗濯屋の外交員が挙げられたんです。