Japanische Klassiker mit Furigana
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とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
Lesen Sie とむらい機関車 (とむらいきかんしゃ) von 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 186.729 Zeichen · 371 Bildschirme
なんでも、商売柄しまいまで見ているわけに行かないから、早く帰って来るつもりで早く出掛けたのだそうです……そして同席の被告を見て、あの時私のあと先には、こんな人はいませんでしたとハッキリ申立てたんです……なにも私は好きこのんで人さまを罪に落すようなことはしたくないが、確かに間違ってることを知ってて隠してはいられないから、とも云ったそうですよ……いや、むろん被告は、むきになって怒ったそうですが、けれども、その証言をひッくり返すだけの、つまり逆の証拠がまるでないんですから、こいつアどうもてんで見込みがありません……それに、調べてみれば証人も被告も、まるッきりアカの他人で、少くともそれまではこれッぽちの怨みッこもない間柄ですから、女将の証言も、まず正当な一市民の声、としかとりようがありません……
そんなわけで、例によって裁判長の念押しがあったり、検事さんと弁護士との押問答があったりして、すったもんだの揚句、結局次回の公判には有罪と決り、懲役六年の判決を言渡されましたよ……
いや、こんな風に申上げると、まるで「つぼ半」の女将の証言だけで、被告人が有罪になったように見えるかも知れませんが、実際はそんなんではなく、事件当時の状況や、被告側に全然有利な証拠がないことや、それに被告人の平素の行状なんてものも盛んに斟酌され