Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

とむらいきかんしゃ

とむらい機関車

大阪 圭吉

Lesen Sie とむらい機関車 (とむらいきかんしゃ) von 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 186.729 Zeichen · 371 Bildschirme

Aozora Bunko

しかし事務所の中では、係長がひどく不機嫌に当り散らした。

発火後のごてごてした二十分間に、何台の炭車が片盤坑に停まり、何人の坑夫が鶴嘴を手から放したか、係長は真ッ先にそれを計算した。続いて発火坑の内部で、何噸の石炭が焼失してしまったか、しかしこれは未知数だ。現場の検査にまたない限り、恐らく概算も掴めない。そこで事務員の一人が鎮火状態を調べに向かわされた。ところで次に、この損害の直接の責任が誰の上にかかって行くか、発火の原因を調べなければならない。係長はもう一人の事務員に、助かった女を連れて来るよう命ずると、それから向直って、まるで鉱山局の監督官みたいに、勿体ぶって傍らに立っていた請願巡査へ、始めて口を切った。

「いやなに、大した事でもないんですよ」

全く一人の坑夫が塗込められた位のことは、或は大した事でなかったかも知れない。しかし大した事は、この時になって始めて持上った。それは鎮火状態を問合せに行った先程の事務員が、間もなく戻って来て、丸山と呼ぶその技師が、何者かに殺害されたことを報告したのであった。

二

技師の屍体は、防火扉から少し離れた片盤坑の隅に転っていた。