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Japanische Klassiker mit Furigana

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とむらいきかんしゃ

とむらい機関車

大阪 圭吉

Lesen Sie とむらい機関車 (とむらいきかんしゃ) von 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 186.729 Zeichen · 371 Bildschirme

Aozora Bunko

キャプテン深谷氏の屍体は、片足を鱶にもぎとられた見るも無残な痛ましいものであったが、検死を進めるに従って、はからずも頭蓋の一部にビール瓶様の兇器で殴りつけられた、明かに他殺の証跡が残されているのを発見した。

私は驚きに顫えながらも、つとめて平常を装うようにして、静かに夫人に訊ねた。

「御主人の屍体は、ヨットの中にありましたか?」

すると夫人は私の顔色を見取ってか、急に不審気なおどおどした調子で答えた。

「いいえ、船尾の浮袋へ、差通されたように引っかかって、ロープで船に引かれるように水びたしになっておりました」

「ヨットは最初誰が見つけましたか?」

私は再び訊ねた。

「下男の早川でございます。あれは、白鮫号を見つけますと、すぐに泳いで、連れて来てくれました。でも先生、なぜでございます」

「奥さん、これは、大変重大な事件でございます。――御主人は、昨晩何時頃にお出掛けになりましたか?」

「さあ……」と夫人は蒼褪めて小首を傾げながら不安気な様子で、「いつの間に出掛けましたか……なんでも今朝の七時に主人の寝室に参りました時、始めてそれと気づいたほどでございますので……それに、主人が夜中に帆走をいたすことなぞ、それほど珍らしくもございませんので……」