Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
なよたけ
なよたけ
加藤 道夫
Lesen Sie なよたけ von 加藤 道夫 (かとうみちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.415 Zeichen · 163 Bildschirme
文麻呂、無言で丘の上に上って行く。
衛門 (文麻呂の言葉に触れて、何やら理由の分らぬ爽朗の気が身内に溢れて来た。……)旦那様!……それでは手前は失礼致して……
綾麻呂 ああ、行っておいで!……まあ、ひとつ精を出して、立派な瓜畠を作ってくれるのだな!
衛門 (剽軽に)かしこまりましてございます!
衛門、右手奥へ退場。綾麻呂は笑いながらその後姿を見送っている。
綾麻呂 なあ、文麻呂。……衛門の奴はこの東路の果に来てまでも、瓜を作る積りなのだそうじゃ。この東国が瓜で一杯になるまでふやしてみせますぞと、いやもう大した意気込なのだ。……面白い奴だよ。……この年になっては家内を貰っても子供の出来る見込みがないから、その代りに瓜を嫌になるほど育ててみせる積りですじゃと、そう儂に云うとった。
文麻呂 (これも明るい微笑で、丘の上から衛門の後姿を見送っている)
間――
綾麻呂 文麻呂。……まあ、ここへ、ひとつ、坐らんか?
文麻呂 ええ。
二人、並んで掛台に腰を下ろす。父は何やら気まずい。
綾麻呂 どうだ、相模の国は気に入ったか?
文麻呂 ええ。
綾麻呂 お父さんはな、……お前がここへやって来たことを、とても喜んでいる。