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Japanische Klassiker mit Furigana

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ひどいけむり

ひどい煙

久生 十蘭

Lesen Sie ひどい煙 (ひどいけむり) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.064 Zeichen · 18 Bildschirme

Aozora Bunko

さしたる貫目も持ちあわさぬくせに、なにかにつけて差し出で、おしつけがましく取り仕切る癖があるのは、勘弁なりかねる。

「御支配、朝あけから焙られつづけでは、御老体にさわりましょう。チト日蔭に入って、涼まれては、いかが」

喜太夫がいうと、外記は俗にグリ眼という眼で、ジロリと喜太夫の顔を見て、

「沼尻のあたりは、涼気があろうから、身の皮を剥いでなりと、風に吹かれて来るがよい。おれに参酌はいらぬ」

と吐きだすように言い切った。喜太夫は笑って、

「これは恐れ入る。ご腹立のように見受けますが、手前の申したことが、お気にさわりましたか」

「いやいや、いっこうに……ときに稲富、貴様は、いつぞや、五貫目玉の五十町射ちをねがい出たが、ついでのことに、オランダ人の大砲を射ってみる気はないか。伜の半十郎には、今朝ほど申しつけておいたが、やる気があるなら、二人で腕をくらべてみるか」

「や、それは」

「それはというのは、否ということか。そういう思案顔は見たくない」

喜太夫は恐れる気味で、

「否とは申しませんが、なにぶんにも、心得のないことで」

「心得がなければこそ、試して見ようとは思わぬのか。