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Japanische Klassiker mit Furigana

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ひばりのこ

ひばりの子

岡本 かの子

Lesen Sie ひばりの子 (ひばりのこ) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.945 Zeichen · 4 Bildschirme

Aozora Bunko

今年八つの一郎さんと、六つのたえ子さんとを、気だての優しい婆やが、一人でお守りをしておりました。その婆やが或日のこと、お里へまいりました時、かわいいかわいいひばりの子を一つ袂のなかへ入れてかえりました。それを見ると、一郎さんが、

「おやっ!」

と云って婆やのそばへ駈けよりました。

「あらっ!」

とたえ子さんも駈け寄ってのぞきこみました。

婆やはあまり二人の声が大へんなので、あとずさりをしながらにこにこして、

「まあ、ま、そんなにおさわぎになってはいけません。これはね、婆やが今日、西田甫の細道をとおると、どこやらで、ちち、ちち、と可愛い声がしますから、ふりかえって見ますと、すぐ道端の積藁のかげに、こんな小さなひばりの子がひとつ、淋しそうにうずくまって鳴いておりました。あんまり淋しそうでしたし、こんなに可愛いでしょう、ですから婆やも急にほしくなって、そっと抱いて来てしまったのですよ。ですがまだ、生れたばかりの赤ちゃんですから、あんまりおさわぎになるとびっくりいたしますよ」と申しました。

子ひばりはまた、急に見知らぬお座敷へつれて来られましたので、おどおどして、ちいちゃい茶色のからだを婆やの袂の中へ中へともぐらせようとしてあせるのでした。