Japanische Klassiker mit Furigana
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びっこのおうま
びっこのお馬
小川 未明
Lesen Sie びっこのお馬 (びっこのおうま) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.615 Zeichen · 8 Bildschirme
二郎は、自分の机のひきだしの中に、色紙と、はさみとを持っていました。彼は、それを取り出してきて、びっこの青い馬を切り抜いたのでした。
その紙の馬は、よくようすが、あのとき見た、びっこの馬に似ているように、自分に思われました。
彼は、その馬を立つように工夫しました。そして、それを机の上にのせてみては、いろいろと空想にふけっていたのであります。
「かわいそうな馬が、こうして、今日も、どこかの道の上を歩くであろう。」
こう、二郎は、紙の青い馬をながめて思っていました。あのとき見た馬は、青い馬ではなかったのです。しかし、彼が紙の青い馬を見ているうちに、頭の中の馬も、いつしか青い色に変わってしまったのであります。
ちょうど春で、ぼけの花の咲く時分でありました。兄は、どこからか、ぼけの植わっている鉢を持ってきました。いまその木には、真紅な花がもみつけたように盛りでありました。兄は、それを庭先の石の上にのせて、朝晩、水をやって、大事にしていました。
ある夜のこと、庭先でねこがたいへんにないて、けんかをしました。翌日、戸を開けてみると、ぼけの枝が一本折れていました。