Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みつばちのきたひ

みつばちのきた日

小川 未明

Lesen Sie みつばちのきた日 (みつばちのきたひ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.774 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

どうかお願いですから、あなたの胸にあるみつをすわしてください。」といって、みつばちは、小さな花の上に止まりました。

しばらくすると、みつばちは、じつに悲しそうな声で叫びました。

「ああ、あなたの胸はあんまり小さい。そして、私のもらうだけのみつはありません。」といって、悲しみました。

雪割草の花も、この言葉をきくと、なんとなくさびしさやら、哀れさに身ぶるいをしました。

「そんなに、お悲しみなさいますな。明日になれば、やさしい、美しい桜草がくるはずになっています。そうしたら、桜草に頼んで、みちをおもらいなさいまし。」と、雪割草の花はなぐさめました。

いじらしいみつばちは、雪割草のそばを離れかねて、じっとして体を太陽の光にぬくめて葉の上に止まっていました。そのうちに、日は西の空に傾きました。常磐木の葉蔭から、赤い空の色が見られました。すると、みつばちは、彼に別れを告げて、いずこへとなく飛んでいってしまいました。

その晩は、雪割草は、雲切れのした空に輝く、星の光をなつかしげにながめることができました。そして、明日、桜草がくるのを楽しみにいたしていました。

その明くる日も、いいお天気でありました。