Japanische Klassiker mit Furigana
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めくらぞうし
めくら草紙
Lesen Sie めくら草紙 (めくらぞうし) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.695 Zeichen · 14 Bildschirme
」「君子蘭。」「ホワイトアマリリス。」「西洋錦風。」「流星蘭。」「長太郎百合。」「ヒヤシンスグランドメーメー。」「リュウモンシス。」「鹿の子百合。」「長生蘭。」「ミスアンラアス。」「電光種バラ。」「四季咲ぼたん。」「ミセスワン種チュウリップ。」「西洋しゃくやく雪の越。」「黒竜ぼたん。」――私は、いちいち、枕元の原稿用紙に書きしるす。涙が出た。涙は頬を伝い、はだかの胸にまで這い流れる。生れて、はじめての醜をさらす。扇型の花壇。そうして、ヒヤシンスグランドメーメー。ざまを見ろ。もう、とりかえしがつかないのだ。この花壇を眺める者すべて、私の胸の中の秘めに秘めたる田舎くさい鈍重を見つけてしまうにきまって居る。扇型。扇型。ああ、この鼻のさきに突きつけられた、どうしようもないほど私に似ている残虐無道のポンチ画。
お隣りのマツ子は、この小説を読み、もはや私の家へ来ないだろう。私はマツ子に傷をつけたのだから。涙はそのゆえにもまた、こんなに、あとからあとから湧いて出るのか。
否とよ。扇型、われに何かせむ。マツ子も要らぬ。私は、この小説を当然の存在にまで漕ぎつけるため、泣いたのだ。