Japanische Klassiker mit Furigana
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らんのはな
らんの花
小川 未明
Lesen Sie らんの花 (らんのはな) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.095 Zeichen · 9 Bildschirme
(この話をした人は、べつに文章や、歌を作らないが、詩人でありました。)
支那人の出している小さい料理店へ、私は、たびたびいきました。そこの料理がうまかったためばかりでありません。また五目そばの量が多かったからでもありません。じつは、出してくれる支那茶の味が忘れられなかったからです。支那茶の味がいいってどんなによかったろうか。まず、その店で飲むよりほかに、私は、それと同じい茶を手に入れることができなかったのです。
その味は、ちょっと言葉には現されないのですが、味というよりも香いがよかったのです。なんというか、まだ、江南の春を知らないけれど、この茶をすするときに、夢のような風景を恍惚として想像するのでありました。
そして、頭の上の額には、支那の美人の絵が入っていましたが、美しい、なよやかな姿が、茶をすする瞬間には、さながらものをいうように、真紅な唇の動くのを覚えました。
「君、このお茶の中には、香いのする花が入っているようだが。」と、ある日、私は、この店の主人に向かって、ききました。
腰が低くて、愛想がよく、ここへ住むまでには、いろいろの経験を有したであろうと思われる主人は、笑って、