Japanische Klassiker mit Furigana
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わがまち
わが町
織田 作之助
Lesen Sie わが町 (わがまち) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.840 Zeichen · 186 Bildschirme
この三人は君枝のなかに生きているのだ――そんな想いが、改めて来た。
「君枝とふたり水いらずで暮してこそ、新太郎をマニラで死なしたことが、生きて来るのや」
他吉は呟いた。
翌日、玉堂が来た時、他吉は、
「わいもベンゲットの他あやんと言われた男や。孫ひとりよう満足に育てることが出来んさかい、ややこしい婆さんを後妻に入れたと思われては、げんくそがわるい」
と、言って、断ってしまった。
ところが、翌朝、他吉が竈の前にしゃがんで、飯をたいていると、
「佐渡島はんのお宅はこちらでっか」
という声といっしょにその婆さんがはいって来た。
そして、あっけにとられている他吉を押しのけて、
「わてが炊きま」
竈の前にしゃがんで、懐ろから紐をだして来て、たすき掛けになり、
「あんたはあがって、懐手しとくなはれ」
五十一ときいたが、竈の火が顔に映って、随分若く見えた。
「おまはん、朝っぱらひとの家へはいって来て、どないしよう言うねん?」
やっとそれだけ他吉が言うと、
「手伝いに来ましてん」
と、とぼけた。
相手が女では「ベンゲットの他あやん」を見せるわけにもいかず、
「うちは手伝いさん頼んだ覚えおまへんぜ」