Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

カインのまつえい

カインの末裔 クララの出家

有島 武郎

Lesen Sie カインの末裔 クララの出家 (カインのまつえい) von 有島 武郎 (ありしまたけお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.864 Zeichen · 93 Bildschirme

Aozora Bunko

「お前は馬を持ってるくせに何んだって馬耕をしねえだ。幾日もなく雪になるだに」

帳場は抽象論から実際論に切込んで行った。

「馬はあるが、プラオがねえだ」

仁右衛門は鼻の先きであしらった。

「借りればいいでねえか」

「銭子がねえかんな」

会話はぷつんと途切れてしまった。帳場は二度の会見でこの野蛮人をどう取扱わねばならぬかを飲み込んだと思った。面と向って埒のあく奴ではない。うっかり女房にでも愛想を見せれば大事になる。

「まあ辛抱してやるがいい。ここの親方は函館の金持ちで物の解った人だかんな」

そういって小屋を出て行った。仁右衛門も戸外に出て帳場の元気そうな後姿を見送った。川森は財布から五十銭銀貨を出してそれを妻の手に渡した。何しろ帳場につけとどけをして置かないと万事に損が行くから今夜にも酒を買って挨拶に行くがいいし、プラオなら自分の所のものを借してやるといっていた。仁右衛門は川森の言葉を聞きながら帳場の姿を見守っていたが、やがてそれが佐藤の小屋に消えると、突然馬鹿らしいほど深い嫉妬が頭を襲って来た。彼れはかっと喉をからして痰を地べたにいやというほどはきつけた。