Japanische Klassiker mit Furigana
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キャラコさん
キャラコさん
久生 十蘭
Lesen Sie キャラコさん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.236 Zeichen · 43 Bildschirme
佐伯氏が、釣り込まれて、低い声で笑った。
「すこし、説明してみてください。……その前に、あなたをどうお呼びすればいいのでしょうね、お嬢さん」
「キャラコ、と呼んでちょうだい」
「キャラコ……。珍らしいお名前ですね。……では、こんどは顔のほうを……。あなたは、どんな眼をしていらっしゃるんですか」
「眼は割に大きいほうよ。……でも、魅力があるという工合にはゆきませんわ。ただ、大きいというだけ。……白熊の眼のようだというひともありますけど、それだって、すこしほめすぎているくらいよ。……でも、視力だけはたしかなの。なんでも、よく見えますわ。……あら、ごめんなさい」
「いいえ、かまいませんとも。……それで、鼻はどんなふうですか」
「鼻はそんなにひどくはありませんわ。段なんかつかないで、割とスラッとしていますの。ちょっと希臘型といったふうなの。でも、そんなに高いほうではありませんわ。あまり美しく想像なさると損をなすってよ」
佐伯氏は、想像を楽しむように、こころもち首をかしげながら、
「すこしずつあなたの顔が見えるようになりましたよ、……もうすこしいって見てください。口はどんなふう?」